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インスペクションとは?種類や方法を詳しく説明します。

購入売買

2021.08.27 / 最終更新日:2021.08.30

現在、中古物件売買の現場では、建物を診断する「インスペクション」の重要性が高まってきています。しかし、インスペクションという言葉を聞いて、どのような事なのか分からないという人も多いでしょう。

具体的な内容や信頼性が分からなければ、自宅を売買する時に不安ですよね。そこで今回は、インスペクションとはどのようなものなのか、また種類や方法などを詳しく解説していきたいと思います。

 

インスペクションとは

 

それでは早速、インスペクションとはどのようなものなのかを説明していきましょう。インスペクションとは、英語で「視察・検査」を意味する言葉です。その中でも、不動産のインスペクションとは、既存住宅の建物状況調査の事を指していて、構造耐力上で主要な部分や雨水の侵入を防止する部分について、専門家が行う調査の事を指します。

2020年4月に、民法改正によって不動産の売買では、インスペクションを活用する機会が増えてきていると言われています。この調査は、「既存住宅状況調査技術者講習を修了した建築士」が、国の定めた既存住宅状況調査方法基準に従って行います。

インスペクションは、売買をする時の参考にするために行い、インスペクションを行う事で、住宅の状態を客観的に提示する事が出来ます。また、適正な価格で査定してもらいやすくなるのもメリットとして挙げられるでしょう。

中古住宅は、もともと定価がなくて、査定する業者によって価格が左右されがちなので、インスペクションを行う事で明確な価格設定の基準を持たせられるという部分でも、大きな役割と言えそうです。

 

インスペクションの種類

 

それでは次に、インスペクションの種類についてご紹介していきたいと思います。

 

既存住宅現況検査(一次的インスペクション)

まず1つ目は、既存住宅現況検査(一次的インスペクション)です。既存住宅現況検査(一次的インスペクション)とは、既存住宅の現状を把握する為の基礎的なものを指します。

目視や非破壊による調査で、その住宅の安全性や生活する上で支障がないか、劣化などの有無の把握が目的です。そのため、既存住宅現況検査(一次的インスペクション)では、不具合の原因追及は目的とされていません。

 

既存住宅診断(二次的インスペクション)

2つ目は、既存住宅診断(二次的インスペクション)です。既存住宅診断(二次的インスペクション)は、破壊検査も含めて、劣化が生じている範囲や不具合が生じている原因などを、総合的に把握するために詳細に行う検査の事を指します。耐震診断などは、この既存住宅診断(二次的インスペクション)に含まれます。

 

性能向上インスペクション

そして3つ目は、性能向上インスペクションです。性能向上インスペクションとは、既存住宅のリフォームの実施する前に、リフォーム業者(設計・施工・改修事業者)が、計画案を作成するのに参考にする為に、建物全体の劣化状況を把握することを指します。

性能向上インスペクションでも、劣化が生じている範囲や不具合の原因を把握するために、破壊検査を行う事もあります。

 

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インスペクションの方法

 

それでは最後に、インスペクションの方法を、売主が行う場合と買主が行う場合に分けて、解説していきましょう。

 

売主が行う場合

まずは、売主がインスペクションを行う場合です。売主がインスペクションを行う場合の流れは、「価格査定」→「媒介契約の締結」→「インスペクションのあっせん」→「インスペクションの実施」→「売却活動の開始」

不動産の売却では、不動産会社に査定をしてもらい、売却をお願いする不動産会社を選びますよね。この契約の事を、媒介契約と呼びますが、媒介契約の締結の際に、不動産会社からインスペクションに関する説明があります。

インスペクションを実施したい場合は、この時に不動産会社からインスペクター(インスペクションを行う既存住宅状況調査技術者)を紹介してもらう必要があります。インスペクターの手配が出来たら、インスペクションを実施して、「合格」か「不合格」かを決めます。合格すれば、そのまま売却活動を始めます。

一方、「不合格」だった場合は、修繕すべきかの判断が必要となりますが、買主が不合格という状況を容認している場合は、問題なく売却する事は可能です。しかし、査定で出された価格は、インスペクションで合格した物件であるという前提なので、売り出し価格の見直しをするなどが必要です。

 

買主が行う場合

では次に、買主がインスペクションを行う場合です。買主が、費用負担でインスペクションを行う際の流れは、「物件の検索」→「媒介契約の締結」→買付証明書の提示」→「インスペクションの売主承諾」→「インスペクションの実施」→「売買契約」または「購入見送り」

買主も、不動産会社と媒介契約を締結した時点で、インスペクションの説明を受けます。買主がインスペクションを希望する場合は、買付証明書を提示するタイミングで、売主にインスペクションの申し出を行うのが一般的です。

売主が、インスペクションの実施を承諾したら、売主と買主の間で合意書を締結して、インスペクションを行います。

 

まとめ

 

さて今回は、中古住宅の売買現場で見る事の多い、「インスペクション」について種類や方法を詳しく解説してみました。実際に、不動産売買の場にならないと、聞き慣れない言葉な為、難しく感じてしまいますが、要はその既存住宅の状況を詳しく調査する為のものです。

売主・買主どちらでもインスペクションは実施する事が出来るので、中古住宅の売買の際は後々のトラブルを避けるという意味でも、実施しておくと安心ですね。

 

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