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借地権付き建物は相続可能?名義変更の流れと注意点を説明します。

売買お金・制度

2024.05.11 / 最終更新日:2024.05.11

他人が所有している土地を借りて、その上に建物を建築する際に設定する「借地権」というものがありますが、その借地権付き建物を建てた名義人から相続するという場合に、名義変更の方法や注意点を知らないとトラブルの原因になってしまいます。

そこで今回は、借地権付き建物は相続可能?というテーマで、名義変更の流れや注意点などを詳しく解説していきたいと思います。借地権付き建物の相続が必要になりそうな人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

借地権付き建物は相続可能?

 

それでは早速、借地権付き建物は相続可能なのか?という点から解説していきましょう。

・相続は可能
・相続には地主の許可は不要だが、法定相続人以外の人への遺贈は地主の許可が必要

結論から言うと、上記で挙げたように借地権付き建物は相続可能です。借地権付き建物の相続に関しては、基本的に地主の許可も必要ありません。土地の賃貸借契約書の名義変更も必要なく、相続した際には借地権を相続した事を地主に通知するのみでOKです。しかし、被相続人が法定相続人以外の人の場合は、地主の許可が必要になります。

例えば、遺言などによって法定相続人以外の人に借地権を譲るような場合は、地主が承諾する事が条件となり借地権価格の10%程度にあたる譲渡承諾料が発生します。地主の承諾が得られない場合は、家庭裁判所に承諾に代わる許可を求める申立てをする事が可能になります。

 

借地権付き建物の名義変更の流れや必要書類

 

では次に、借地権付き建物の名義変更の流れや必要書類について解説していきたいと思います。

 

名義変更の流れ

まずは、名義変更の流れから説明します。借地権付き建物を相続する場合は、まず不動産全部事項証明書を取得します。そして、相続する物件の情報を確認し、この時点で地主に相続する事を通知します。

相続人が複数の場合は、遺産分割協議書を作成し、相続する人を1人話し合いによって決めておきます。遺言書によって、事前に相続人が決まっている場合は、遺産分割協議書の作成は必要ありません。

相続する人が決定し、必要書類を揃えたら法務局へ行き名義変更の手続きを行います。しかし、名義変更の手続きが難しい場合は、司法書士などに依頼すれば名義変更の手続きを行ってもらえるので、必要な場合は依頼するとスムーズでしょう。

 

必要書類

では次に、名義変更に必要な書類です。

・被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
・相続人全員の現在の戸籍謄本
・被相続人の住民票の除票もしくは戸籍の附票
・相続人の住民票もしくは戸籍の附票
・遺産分割協議書もしくは遺言書
・相続人全員の印鑑証明書(遺産分割協議書を作成する場合)
・固定資産税評価証明書

 

借地権付き建物を相続する際の注意点

 

それでは最後に、借地権付き建物を相続する際の注意点について解説していきたいと思います。

 

相続税がかかる

まず1つ目は、相続税がかかるという事です。借地権の相続も、相続税の対象となっており、相続を知った日から10か月以内に相続税申告をする必要があります。相続税評価額は、土地の路線価の3割~9割の中で定められ、評価額が高額の場合は資金が必要になるため注意が必要です。

 

共有ではなく単独での相続がおすすめ

2つ目は、相続は共有ではなく単独での相続がおすすめという事です。相続関係でのトラブルは、大小様々ではありますが耳にする事が多いものですよね。

借地権の相続に関しても、共有での相続という選択肢もありますが、共有での相続は何かとトラブルの元になります。そのため、借地権の相続は出来るだけ特定の人物が相続するようにしましょう。

 

地主とのトラブル

そして3つ目は、地主とのトラブルです。借地権付き建物を相続では、その後に地主の許可が必要になる場面もあり、承諾料や土地や建物の状態を変える際にトラブルにならないようにする事が大切です。

 

どのような時に地主の許可が必要なのか、承諾料が必要な場合は相場がいくらくらいなのか、という事をしっかりと事前に調べておかないと、地主とトラブルになる事があるので注意が必要です。また、相続の際には地代の値上げ要求をされるケースもあり、このような場合多少の値上げならば応じた方が良いでしょう。

 

まとめ

 

さて今回は、借地権付き建物は相続可能?というテーマで、名義変更の流れや注意点などを詳しく解説してみました。借地権付き建物は、基本的には相続が可能で地主の許可も必要ありません。

しかし、相続する人との関係性や現地の状況などによっては、地主の許可が必要になるケースもあり、承諾料が必要な場合はしっかり支払いをしないと後々トラブルの元になるので注意が必要なので覚えておきましょう。

 

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