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3種類の空室率と不動産投資での正しい計算の仕方とは?

不動産投資売買

2024.06.05 / 最終更新日:2024.06.05

不動産投資をする上で、空室率は非常に重要なポイントとなります。空室率とは、物件全体の部屋数に対する空室の割合を示したものですが、物件の収益や需給バランスを把握するのに重要な要素になります。

空室率には3つの種類があり、これらをしっかり把握し対策する事で、効果的に空室率を下げる事が出来るのです。そこで今回は、3種類の空室率と不動産投資での正しい計算の仕方というテーマで、詳しく解説していきたいと思います。

 

3種類の空室率

 

それでは早速、3種類の空室率から見ていきましょう。

 

時点空室率

まず1つ目は、時点空室率です。時点空室率とは、今の現時点での全戸数に対する空室数の割合を示したものです。通常、空室率として使われるのはこの時点空室率の事です。ポータルサイトなどの空室率調査や管理会社が空室率を発表する際に使用されます。

しかし、現時点での空室率なのでその後の流れが把握しにくいという特徴があり、物件全体の戸数が少ない場合は分析をする際に極端な数字が出やすいため、物件個別の分析をするのには不向きな傾向があります。

 

稼働空室率

2つ目は、稼働空室率です。稼働空室率とは、1年間の建物全体の稼働日数に対しての空室日数の割合を示したものです。年間を通して、どのくらいの収益が得られるかを現実的に求める事が出来るので、翌期の収支計算を予測する時の数値として活用されます。

不動産投資をする上で、賃貸経営の状況を把握しやすくなり、一定期間の実績に基づいた数値が分かるので収支予測を立てやすいという特徴があります。

 

想定賃料空室率

そして3つ目は、想定賃料空室率です。想定賃料空室率とは、空室に加え未回収損・滞納損やフリーレント期間中の賃料も空室として出すもので、細かい収支計画を立てる際に適しています。

一定期間の実績に基づいて算出するため、物件個別の収支予測が立てやすいのが特徴ですが、築年数や建物の状態によって変動するため定期的な見直しが必要になります。

 

不動産投資での正しい計算の仕方

 

では次に、「時点空室率」「稼働空室率」「想定賃料空室率」それぞれの計算の仕方を解説していきましょう。時点空室率は、空室数÷賃貸戸数×100で求める事が出来ます。

稼働空室率は、(空室数×空室期間)÷(全体の戸数×365日)×100で求める事が出来ます。想定賃料空室率は、空室による未収入賃料÷年間総貸出賃料×100で求める事が出来ます。

 

不動産投資での空室率で気を付けるべきこと

 

それでは最後に、不動産投資での空室率で気を付けるべきことをご紹介していきたいと思います。

 

空室率20%を目安にする

まず1つ目は、空室率20%を目安にするという事です。これは、国土交通省が発表している「平成30年住宅・土地統計調査の集計結果の概要」で、賃貸住宅の空き家の割合が18.5%である事から言われている目安です。年間の空室率が20%というと、例えば10戸の部屋がある賃貸物件の場合、年間を通して2室の空室が続くという事を意味しています。

20戸の部屋がある物件では、年間を通して4室の空室が続くという事ですので、収益性を高くしたい場合は最低でも空室率20%を目安に出来るだけそれ以上を維持できるようにすると安心でしょう。

 

エリアごとの空室率を把握する

2つ目は、エリアごとの空室率を把握するという事です。先ほどご紹介した、国土交通省が発表した全国の賃貸物件の空室率の平均は18.5%なのですが、この空室率はエリアによって異なります。

一般的には、人口が集中する都市部の方が賃貸需要が高いため空室率は低い傾向がありますが、それに加えて物件の状態も合わせると空室率も変わってきます。

空室率が一番高いのは山梨県の31.8%、和歌山県の30.9%、東京都の17.1%という感じになっており、沖縄県の13.4%が一番低い数値となっています。このように、賃貸物件があるエリアによって、空室率はかなり開きがある事が分かるので、実際の賃貸需要をしっかり把握しておく事が大切です。

 

需給バランスを考える

そして3つ目は、需給バランスを考えるという事です。先ほども少し触れましたが、不動産投資をする上では、賃貸需要の見極めをしっかり行う事が大切です。

都市部で人口が集中していて需要が見込めると思っても、物件の条件によっては入居者が集まらないケースもあるので、そのような場合はその土地のニーズに合った形でリフォームをしてから入居者募集をするなどの対策を考えるようにしましょう。

 

まとめ

 

さて今回は、3種類の空室率と不動産投資での正しい計算の仕方というテーマで、詳しく解説してみました。不動産投資では、現実的な空室率を設定する事で、必要な対策が見えてきます。エリアや物件の状態に応じて、妥当な空室率を算出し空室対策を行うようにしましょう。

 

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