最新の記事

日銀の政策変更は住宅ローン金利に影響する?変動金利と固定金利の動向を説明します。

売買お金・制度

2022.12.31 / 最終更新日:2022.12.31

2022年12月20日に、日銀は大幅な政策変更として、大規模な金融緩和政策を修正する方針を決定しました。この政策変更によって、長期金利の変動幅を「±0.50%程度」へと拡大し事実上の利上げが行われる事になったのです。

そこで、心配になるのが住宅ローン金利への影響です。今回は、日銀が行った政策変更による住宅ローン金利への影響や、変動金利と固定金利の動向について詳しく解説していきたいと思います。

 

日銀の政策変更の概要

 

それではまず、日銀の政策変更の概要について解説していきましょう。日銀は、そもそも2016年より「短期金利を-0.1%で固定し、長期金利を±0.25%の変動幅でコントロールする」という政策を取ってきました。

しかし、今回の政策変更によって長期金利の変動幅が「±0.50%」へと拡大され、事実上の利上げが行われる事になりました。これは、長引く新型コロナウイルスの影響で急速な経済正常化や原油などのエネルギー価格の上昇が起こり、世界的に見舞われたインフレによるものが大きいでしょう。

欧米諸国の中央銀行では、金融環境を引き締める「利上げ」を相次いで実施してきましたが、日本の金利が一定の場合海外金利が上昇すると円安が進行する事になります。

この円安は、電気料金をはじめ日用品などの値上げに拍車をかける事になり、事実上の利上げに踏み切る事にしたのです。これにより、物価上昇にブレーキをかける狙いがあると考えられています。

 

日銀の政策変更による住宅ローン金利への影響は?

 

では次に、日銀が行った政策変更が、住宅ローン金利にどのような影響を及ぼすのかを見ていきましょう。今回の政策変更では、変動金利ベースである短期金利はマイナス金利が維持され、固定金利ベースとなる長期金利のみが変更されると予想されています。

 

変動金利

変動金利は、短期プライムレートと呼ばれる指標に連動していますが、今回は変更されないとされています。

2009年頃から一定となっているマイナス金利を、今回の政策変更によって引き上げる説明が出来ないからという理由が挙げられていますが、現在の変動金利が銀行間の住宅ローン顧客獲得競争の主戦場となっている事を考えると、低金利が安定して続く可能性が高いと言われているのです。

 

固定金利

一方固定金利は、各銀行ですでに「長期金利が0.5%」になった状態を盛り込んで決定されている可能性が高く、長期金利の誘導目標変更に沿って上昇するものと考えられています。しかし、上り幅は限定的と予想されています。

 

住宅ローン金利の上昇に対する必要な備えとは?

 

では次に、住宅ローン金利の上昇に対する必要な備えについて解説していきたいと思います。

今回の政策変更では、変動金利は安定した低金利が続き、固定金利は日銀の政策変更の影響により多少上昇しても上がり幅は限定的という事ですが、この先変動金利や固定金利が大幅に上昇するかどうかは実際のところ不透明な部分も大きいです。そのため、今から金利の上昇に備えておく必要があります。

 

住宅ローンの比較

まず1つ目は、住宅ローンの比較です。住宅ローンは、全国どこでも比較してより低金利の住宅ローンを選ぶ事が可能となっています。

そして、他の住宅ローンに借り換えする事も出来るので、今回のような政策変更による金利の変動の際は色々な住宅ローンを比較する事が重要なのです。

住宅ローンは、借り入れ開始から最初の10年間で、利息総額の約半分を支払う事になり、ローンの見直しや借り換えなどは出来るだけ早く対応する事をおすすめします。

例えば、3,500万円の住宅ローンの場合、金利が0.1%下がるだけでも総返済額を70万円ほど抑える事が出来るのです。このように、他の住宅ローンと比較する事が、非常に大切な備えと言えるでしょう。

 

貯蓄・運用などによる資金確保

そして2つ目は、貯蓄・運用などによる資産確保です。しっかりと、貯蓄をしておけば万が一将来的にさらに変動金利や固定金利が大幅に上昇する事になったとしても、すぐに対応する事が出来るようになります。

例えば、繰り上げ返済の資金に回したり、住宅ローンの返済が苦しい時は生活費の補填も出来ます。このように、貯蓄や運用などで手元に現金があれば、様々な選択肢を作る事が可能となるのです。

 

まとめ

 

さて今回は、日銀の政策変更は住宅ローン金利に影響する?というテーマで、変動金利と固定金利の動向について詳しく解説してみました。

不動産を購入する時に、ほとんどの人が組む住宅ローンですが、金利の影響をダイレクトに受けるものでもあります。そのため、今回の日銀の政策変更による影響に対する備えは、しっかり行っておく必要があるでしょう。

現時点では、固定金利に関しては金利の上がり幅は少なくて済むと予想されていますが、世界情勢との兼ね合いにより今後金利が大幅に上昇する可能性もある事を頭に入れておく必要がありそうですね。

 

徳島で不動産のご相談ならアイケア不動産まで

不動産の売買・賃貸・管理・リフォームまで、経験豊富なスタッフが丁寧に対応させて頂きます。お気軽にご相談くださいませ。 TEL:088-660-6688 / Mail:info@aicare-fudosan.com