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「一間」や「半間」は何センチ?間取り図の長さについて解説します。

不動産情報

2021.08.02 / 最終更新日:2021.08.23

家を新築で建てる時などに、「一間」「〇〇坪の土地」「〇寸の柱」というような表記を見かけたことがあると思います。これは、尺貫法で使用される表記で、私たちの日常ではあまり馴染みがない言葉ですよね。

しかし、このような表記の意味を知らないと、家の面積や長さをイメージしづらくなります。そこで今回は、「一間」や「半間」「一寸」「一尺」などの間取り図で使用される表記について、詳しく解説していきたいと思います。

これから、自宅の間取りを考えたいという人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

間取り図で使われる尺貫法とは?

 

それでは早速、間取り図で使われる尺貫法について解説していきましょう。

尺貫法とは、中国を起源とする日本古来の計量法の事を指します。長さや面積などを表す単位として用いられており、1891年に度量衡法が制定され、1958年までは現在のメートル法と併用されていました。

1959年に尺貫法は廃止され、住宅建築や設計における正式な書面では用いられなくなりましたが、「1坪」や「一間」などの単位は現在でも見かけます。日本では、古くから尺貫法が使われてきましたが、時代によって長さなどの基準が異なってきて、全国的に統一されたのは度量衡取締条例が制定されてからです。

 

一方で、1875年には、国際的な度量衡の統一を目指すメートル条例がパリで締結されて1886年には日本も加盟した事から、尺貫法を基本としつつメートル法を併用するという時代が長く続いていました。

1891年には、度量衡法(明治24年法律第3号)が制定され、メートル法が日本で正式に認められてから、尺貫法とメートル法の2つが公認される事になります。その後、メートル法の普及に伴い、尺貫法は間接的に使用される事になったのです。

1921年に、改正度量衡法が公布されてから、計量単位がメートル法に統一され、その後広く使用される事になりました。現在では、住宅の設計における「尺モジュール」「メーターモジュール」という基本寸法が用いられており、間取りの打ち合わせなどでは目にする事が多いでしょう。

最も多く使用されているのは、「尺モジュール」で、1マスあたり910mm×910mmを表しています。一方で、「メーターモジュール」は、尺モジュールと1マスあたりの広さが異なり、1マスあたり1000mm×1000mmを表し、広くゆったりとした設計の家を建築する時に用いられる事が多いものです。

尺モジュールは、基本的な寸法として家を建てる際に、メーターモジュールよりも20%ほど狭い家に仕上がります。そのため、小さな住宅を建築する際や、狭い土地に家を建てる場合に適している寸法となっています。

 

尺貫法は、関東と関西でも表記のされ方が若干異なり、江戸間と関西間でも違いがあります。「間」は、明治時代に度量衡法で一間=6尺と定められていましたが、本来は建物の柱と柱の間隔を表す柱間の事で長さの単位ではありませんでした。

江戸間では、5尺8寸×2尺9寸(1760mm×880mm)の畳を使用しており、柱間1間=6尺となります。関西では、6尺3寸×3尺1寸5分(1910mm×955mm)の畳を使用しており、柱間1間=6尺5寸となっています。

この事から分かるように、関西では関東よりも一間が長いという事になるのです。現在では、江戸間の一間(約182cm)を元にした910mm×910mmの寸法を基準とした尺モジュールが主流となっています。

さて、このように尺貫法には、広さや面積などの多くの単位がありますが、次では主に現在の住宅建築に関係のある「間」「尺」「寸」の長さについて解説していきましょう。

 

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一間は何センチ?

 

一間は約1820mmとなっていて、おおよそ畳の長辺の長さに等しいとされています。尺に置き換えると、一間は6尺で一間×一間が1坪となります。

 

半間は何センチ?

 

半間は約91cmとなります。ふすまや畳の長辺は一間で、短辺は半間のサイズで作られているのが一般的です。和室自体は、半間を基準に作られています。

 

一寸は何センチ?

 

「寸」は、一尺の次に短い単位とされていて、一寸の長さは約30.3mmです。一寸は、主に柱の断面などの細かい部分の長さを表す時や、建物の屋根の勾配などに使用される事が多いものです。ちなみに、10寸=1尺となるので覚えておくと便利でしょう。

勾配は、「4寸勾配」のような表記のされ方をして、水平の1尺(10寸)に対して、何寸下がっているかを表す時に便利です。

 

一尺は何センチ?

 

一尺は、一間の次に短い長さを表す単位で、一尺の長さは約303mmでおおよそ畳の長辺を6等分、短辺を3等分した長さと同等とされています。

 

まとめ

 

さて今回は、家を建てる時の間取りなどで見かけることの多い、「一間」「半間」「一寸」「一尺」について詳しく解説してきました。間取り図などで長さを決める単位として、日本古来から用いられてきた尺貫法は、時代の移り変わりとともにメートル法へと移行しています。

しかし、そのような中でも尺貫法が今なお使われている部分も多く、また関東と関西ではサイズが若干異なるという事も変わりましたね。これから、間取り図を見る機会がある人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

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