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日銀総裁交代で不動産業界はどうなっていくのか?

不動産業界

2023.03.24 / 最終更新日:2023.07.18

現在の日銀総裁である黒田氏の任期の終わりを迎え、4月に日銀総裁が交代になります。これに伴って、金融政策の影響をダイレクトに受ける不動産業界では、様々な予測が飛び交っているようです。

今回は、日銀総裁交代で不動産業界はどうなっていくのか?というテーマで、詳しく解説していきたいと思います。

 

これまでの日銀総裁の金融政策とは?

 

それではまず、これまでの日銀総裁の金融政策についておさらいしていきましょう。

 

異次元の金融緩和

まず1つ目は、異次元の金融緩和です。日本では、バブル崩壊後に物価下落が続くデフレ状態に苦しみました。以前よりも、より安い物を求める消費者が多くなり、商品開発などではコストを出来るだけ削減するように人件費なども極力カットする動きが大きくなっていったのです。

人材採用の面では、非正規雇用の採用が多くなり、デフレ状態はますます悪化していきます。そのような中で、現在の日本ではデフレ脱却が最重要課題とされるようになり、日銀が金融緩和策を打ち出したのです。

その中でも、2023年3月現在も続いているのが、「イールド・カーブ・コントロール」と呼ばれる政策です。日銀が、10年国債の金利を操作する事を指し、金利が上昇しそうな時に日銀が指定した利回りで買い付け金利が上昇しないように操作する政策です。

このような大規模な異次元の金融緩和によって、不動産業界では住宅ローン金利が歴史的な低水準で推移しているのです。

 

マイナス金利

そして2つ目は、マイナス金利です。マイナス金利とは、民間の金融機関が日銀に預ける当座預金の金利の一部をマイナスにする政策の事で、金融機関が余った資金を融資などに回しやすくする事を目的としています。

そのため、金融機関に対しては、利子をとられるよりも貸し出しなどで運用するように促してきているのです。

 

日銀総裁交代で不動産業界はどうなる?

 

では次に、日銀総裁交代で不動産業界はどうなっていくのかを見ていきたいと思います。2023年2月14日に、政府は次期日銀総裁を経済学者である植田和男氏とする人事案を提出しています。

そして植田氏は、2023年2月4日の所信聴取で「現在行われている金融緩和は適切」との発言をしている事から、日銀総裁交代直後に金融政策が大きく変わる可能性は低いとの見方が強くなっています。

しかしその中でも、現在の金融緩和政策では副作用も生じているという発言もしており、副作用を徐々に修正していく可能性は高いとされています。

 

固定金利は上昇する可能性がある

まず1つ目として、日銀総裁交代で不動産業界では固定金利は上昇する可能性があるとされています。

金融緩和政策の副作用の1つに、「イールド・カーブ・コントロール」による「国債市場の機能低下」が挙げられ、国債を取引したいと考える人が減り、さらに2022年12月に日銀は長期金利の変動幅を±0.25%から±0.5%へ拡大しています。

長期金利は、不動産業界において住宅ローンの固定金利を決める指標ともなるものなので、長期金利の変動幅が拡大した事によって固定金利の引き上げも行われる事になりました。

この状態は、日銀総裁交代後も引き続き行われる動きと考えられており、長期金利の変動幅はさらに拡大される可能性もあるのです。変動幅の拡大が続けば、それぞれの金融機関は住宅ローンの固定金利をさらに引き上げる可能性があると考えられています。

 

変動金利はしばらく現状維持の可能性

そして2つ目としては、変動金利はしばらく現状維持の可能性があるという事が挙げられます。現在、変動金利が低水準で推移している原因は「マイナス金利」政策ですが、変動金利が上昇する時というのは日銀がマイナス金利政策をやめた時です。

次期日銀総裁である植田氏は、マイナス金利政策に対して肯定的な考えを示しているため、日銀総裁に就任してすぐにマイナス金利政策を終了させるとは考えにくいとされています。

また、日本の景気状況を見てみても、景気が上向きになっていない状態でマイナス金利政策をやめてしまうと、世の中の金利が上昇し景気の悪化を招きかねません。このような事から、日銀総裁交代で不動産業界では変動金利はしばらく現状維持の可能性があるとされています。

 

交代後は金融政策が緩やかに正常化へ進む見込み

 

さて、日銀総裁交代が間近に迫った現在、植田氏の所信聴取を聞く限りでは、現在の金融緩和政策はしばらく継続していくと考えられます。そのため、不動産業界においても住宅ローンの金利が急に上昇する事はないでしょう。

しかし、黒田氏の時代に行った大規模な金融緩和政策の副作用に対しては、徐々に是正していく姿勢も見せている植田氏。日本の成長率が高くない現状では、すぐに金利の上昇の可能性はありませんが、ゆくゆくは日銀によるマイナス金利の撤廃が考えられます。

不動産業界や金融市場では、次期日銀総裁である植田氏のもとで、金融政策が緩やかに正常化へ向かう見込みです。

 

まとめ

 

さて今回は、日銀総裁交代で不動産業界はどうなる?というテーマで、詳しく解説してみました。現日銀総裁である黒田氏による、異次元の金融緩和やマイナス金利などの金融緩和政策は、日銀総裁交代後もしばらくは継続されると考えられます。

不動産業界において金利の上昇は、住宅ローンに影響が出るため非常に注目する点と言えるでしょう。4月に植田氏が日銀総裁に就任後、間もなく金融政策決定会合が開催される予定なので、新体制になった会合で金融緩和政策がどのように修正されていくのかが注目されています。

 

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