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接道義務とは?不動産購入する際に知っておきたい道路と敷地について!
2024.11.18 / 最終更新日:2024.11.18
接道義務という言葉は聞き慣れない人も多いと思いますが、不動産売買などにおいては接道義務を満たしている事が非常に重要です。この規定を守らないと、土地に家を新しく建てる事が出来なくなってしまう事もあるのです。そこで今回は、接道義務とは?というテーマで、不動産購入する際に知っておきたい道路と敷地について詳しく解説していきたいと思います。
接道義務とは?
それでは早速、接道義務とはどのようなものなのかを説明していきましょう。接道義務とは、建築基準法で定められた規定の事で、建築物の敷地は道路に2メートル以上接していなければならないという決まりの事を指します。そのため、土地の形状的に奥まった場所でも、土地の一部や道路に面する通路の間口が2メートル以上あるようにする必要があります。
接道義務の原則として、その条件を満たしていない土地にすでに建物があった場合、増築や再建築は禁止されており、違反すると建築基準法第9条「特定行政庁は、建築基準法の規定又はこの法律の規定に基づく許可に付した条件に違反した建築物または建築物の敷地について、当該工事の施工の停止を命じ、又は、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却・移転・改築・増築・修繕・模様替え・使用禁止・使用制限・その他これらの規定又は条件に対する違反を是正するために必要な措置をとることを命ずることができる」という規定のもと、建築中であっても工事の停止を命じられたり、取り壊しなどをしなければならなくなります。
接道義務の要件が緩和される条件
では次に、接道義務の要件が緩和される条件について解説していきたいと思います。接道義務の要件は、ここでご紹介する条件を満たしている場合に、例外が認められて緩和されるケースがあります。
建築基準法上の道路として認定されている道路の場合
まず1つ目は、建築基準法上の道路として認定されている道路の場合です。建築基準法上の道路として認定されている道路は、いわゆる「みなし道路」と呼ばれ、幅員が4メートル以下でも建物の建築が可能な道です。
・道の幅が、4メートル未満であること
・建築基準法が適用されたときに、すでに建築物が建ち並んでいた道であること
・特定行政庁の指定を受けた道路であること
上記の条件を満たしていれば、接道義務の要件が緩和されます。
例外規定(43条但し書き物件)の条件を満たしている場合
2つ目は、例外規定(43条但し書き物件)の条件を満たしている場合です。例外規定(43条但し書き物件)とは、道に接していなくても一定の基準を満たせば建物を建築出来る例外規定の事で、下記の条件を満たす必要があります。
・建築基準法上の道路に接していないこと、もしくは接してはいるものの幅が2メートル未満であること
・道路として、確保できる4メートル以上の幅の空き地や通行路がある
・通路となる空き地や通路の所有者全員から、通行の許可を取得している
・建築するのは2階建て以下の専用住宅であること
ただし、この条件は土地に対して出ているのではなく、申請した建物を建築するときにだけ該当するので注意しましょう。
都市計画区域・準都市計画区域外である場合
そして3つ目は、都市計画区域・準都市計画区域外である場合です。接道義務は、都市計画区域・準都市計画区域外では適用されないため、建築基準法上の道路に接していなくても建物の建築が可能です。
接道義務の要件を満たさない場合の対処法
それでは最後に、接道義務の要件を満たさない場合の対処法について解説していきたいと思います。
セットバックする
まず1つ目は、セットバックするという事です。みなし道路に接している場合は、セットバックする事で対処する事が出来ます。セットバックとは、道と敷地の境界線を道路の中心線から2メートルの位置まで後退させる事を言います。こうする事で、建築基準法の定める道路の基準を確保する事が出来るのです。
隣地を買い取る
2つ目は、隣地を買い取るという事です。建築基準法上の道路に接している隣地を買い取る事で、接道義務の要件を満たす事が出来るためその土地に建物を建築する事が出来るようになります。
位置指定申請をする
そして3つ目は、位置指定申請をするという事です。これは、特定行政庁が指定した私道である位置指定道路に接していれば、位置指定申請をする事で建築基準法上の道路を作る事が可能になるというものです。
・位置指定を取ろうとする道路の幅が4メートル以上
・既存の道路と位置指定道路の交差点にはすみ切りを両側に設ける事
・道路形状と境界が明確になっており、排水設備が設けられていること
・通り抜けられる道路であること
上記の条件を満たしていれば、位置指定を受ける事が出来ます。
まとめ
さて今回は、接道義務とは?というテーマで、不動産購入する際に知っておきたい道路と敷地について詳しく解説してみました。接道義務は、条件を満たしていないと建物を建築する事が出来ないため、不動産購入する際には必ず知っておきたい規定です。
しかし、その土地の形状的に接道義務を果たしていなかったとしても、今回ご紹介した例外が認められるケースもあるので、事前に知っておくと安心でしょう。
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